スイスの作曲家・音楽教育家エミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)によって考えだされた音楽教育法です。
音楽に伴なう筋肉運動
体を楽器に → 音楽性を高める
天野蝶(1891~1979)が、タルクローズのリトミックを基準にして体育と音楽を融合させ、より画期的なものへと発展させたものです。
わが国においては、戦後間もなくニューヨークで学んだ板野平(いたの やすし・1928~2009年)が、その確かな理論に裏打ちされた指導法に感銘を受け、帰国後、国立音楽大学(東京)に設けられた専門教育課程において教鞭をとったことが、リトミック教育のスタートと言っても過言ではないでしょう。
リトミックに対する親の認識=子どもの成長
大きな効果を得るには時期がある
母子分離が出来ているのが条件 → よい意味で厳しい親の子どもは成長が早い
リトミックの良さ
言葉がわからなくても音楽が媒介になる
悲しい時 → 短調 → 聴いた感じで悲しいと分かる
イメージを筋肉で表す
筋肉の運動 → 感性が伸びる
コミュニケーションの力を育てる
聴く力をつける
リトミックと身体表現は違う!
リトミックは音楽遊びではない
訓練であってはならない!
満足 → 次への意欲
子どもを傷つける引っ張り方をしてはならない
自信を持つことがあるのは素晴らしいこと
就学前に感性を磨く
理由 → 知的レベルが発達しすぎると感性が伸びない
適切な時期に始める
2~3回で諦めない
周りを気にしない 周りがどう思うか、周りの人が変わっても関係ない
他の人卒業 → 下のグループに合流
下のグループの人卒業 → また、その下のグループに合流
その下のグループの人卒業 →また、その下のグループに合流
リトミックでは、からだを動かすことによって育てた感覚を≪第6番目の感覚≫と呼んでいます。それは、私たち人間が持っている5つの感覚、見る、聴く、触れる、味わる、匂うの他にもう1つ、筋肉の運動によって育てられた、動きの感覚です。
レッスンの中で、体験した、たくさんの経験を、からだの中にどんどん蓄えて、その≪第6番目の感覚≫をみがいて、楽器を演奏するときにも、役立てて下さい。
自分の動きで何かを表現しているとき、周りの人はみんな同じ動きですか?
自分が楽器で曲を表現しているとき、他の人とまったく同じに弾きますか?
どんなに似ている人がいても、心や体が全く同じというクローン人間は、世の中にはいません。
心も、感性も、感覚も、1人1人皆ちがいます。
だから、音楽の表現も1人1人皆ちがいます。
表現は自由なのです。
自分の気持ちを素直に表現できるからだをつくってほしい。
また、他の人が表現したものを、その人の気持ちになって考えたり、理解できる心も育てて下さい。
他の人の表現からインスピレーションがわいて、また新しい表現が生れるかもしれません。
リトミックで育てた感性を、演奏だけでなく、あなたの生活の中でたくさん生かして下さい。
他の人の気持ちもわかる、心の豊かな、気持ちのやさしい、何事にも柔軟に立ち向かえる人になってください。
人間は1人では生きて行けません。相手の気持ちを大切に、助け合って、尊重できる心も、リトミックのレッスンの中で、みんなで育ててほしいといつも願っています。
筋肉は、学習の過程で助けになる特別な能力を持っていて、記憶の開発にも影響を持っています。(Dr.Jonathan Miller.BBC The Body in Questionの番組から)リトミックでは、筋肉にも記憶を蓄えていきます。そして心のイメージや感性に合わせて、必要なときに呼び起こして使えるようにします。