春巻き作りで割り算の学習

有香が3歳の頃、研究会で小学校の支援学級の先生のお話を伺いました。

その先生が「この子たちは料理などを通して学習しないと、机上の学習だけでは身に付きません」といようなことを仰いました。

その時『そこまで決めつけなくても…』と思いましたが、それは紛れもない事実でした!

 

経験して分かりましたが、机上の学習だけで身に着けさせるのは不可能に近いと思います。料理などの日常生活を通して、数字や演算の意味、使い方などを身につけて欲しいと願っています。

 

 

≪2013年4月4日・中学部2年生≫

 

春巻きを作りました。

材料を量って混ぜるところまでは順調にすすみました。

 

…作り方に「16等分する」と書いてありました。

母親「16等分って分かる?」

有香「分からん」

母親「だよね…」

 

具を半分に分け、それを又半分に分け、それを又半分に分け、それを又半分に分けたら、目分量で16等分になりますが、割り算の使い方を体験してもらうために、今回は量ることにしました。

 

風袋を引き、はかりのメモリを0にします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

具は343グラムありました。

これを16等分するにはどうしたら良いでしょう?

有香に考えてもらいます。

 

これがなかなか難しい…。

 

 

 

 

 

割り算を使い、16で割れば良いことを確認してから電卓で計算し、21グラムずつに分けることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

一個目。52グラムありました。
さて、どうしたら良いでしょう?
21と52のどちらが大きいか分からなければ、減らせばよいのか増やせばよいのか分かりません。
減らしました。
数回繰り返し、気づいたようです。
有香「少しずつ、入れていこう」

 

だんだんスピードが早くなりました。
20分ほどかかって、21グラムを16個作り終えました。
次に春巻きの皮で具を包みます。
…作り方に「8センチ×4センチの大きさにする」と書いてありました。
母親「8センチ×4センチの大きさって分かる?」
有香「分からん」
母親「だよね…」

 

紙で8センチ×4センチの寸法見本を作りました。
16個の春巻きが完成しました。