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シンポジウム


≪2013年8月3日≫

 

5月に兵庫県小児保健協会から、総会のシンポジウムでの発表の依頼を受けました。

今年のテーマは「子どもと遊び」

総会参加者は小児科医師・歯科医師・保健師・看護師・養護教諭・保育士・栄養士等・小児保健に関わる方々とのことでしした。

座長をはじめ、私以外のシンポジストは皆様、立派な肩書きをお持ちの方ばかりなので、自分に務まるか躊躇しましたが、出させていただくことにしました。

 

私への依頼は、ダウン症児の家族(母親)の立場から『子どもと遊び』についてお話いただければ…とのことだったので、演題名は『遊びで育む子どもの力 ~手づくりおもちゃと娘の成長~』に決めました。

 

持ち時間は1人20分で、時間厳守とのことでした。

ダウン症児の親の立場から、何について取り上げたらよいのか、最後まで迷いましたが、数に関する教材にスポットを当ててお話をすることに決めました。話だけでは分かりにくいので、映像も見て頂くことにしました。

20分に丁度おさまるように原稿の推敲を重ね、映像にも何度も手をいれ、結局、3本の映像を作りました。

 

≪発表内容の要約≫

・私には中学二年生の、ダウン症のある娘がいる。

・娘は人の気持ちを理解することなどは得意だが、何故か、数字に関係することだけは、なかなか頭に入らなかった。

・私が、『数字が分からなければ、伝えられないことがある』と最初に気づいたのは、娘が4歳8ヶ月のとき。お友だちのバレーの公演で「寧寧ちゃんはどこ?」と何度も聞かれたが、「前から2列目の、左から4番目」などの表現を理解しないので、「あそこ」「あそこ」と指差すことしか出来ず、結局、舞台上の数十人の中から、寧寧ちゃんを見つけることは出来なかった。

また、小学校2年生の参観日、音楽の授業で、「25ページを開いてください」と言われても、25ページがどの辺にあるか分からないので、お友達と同じページを見つけるまで、前に後ろにページをめくる様子を見て切なくなった。このことにより、数の概念を理解するための磐石な土台を作らなければ…と思った。

・現在の娘は、簡単な問題なら、二桁の暗算が出来る。60までの暗算が出来るようになると、現在の時刻が分かるだけではなく、「ピアノに行くまであと15分」などのように、時間の管理ができるようになるので、生活の質がずい分向上する。

・数年に渡り計算に取り組む様子を映像で紹介。

 

 

 

・2本目の映像で、先生とのやり取りを通して、色や数を学ぶ様子を紹介。

・3本目の映像で、詩を読む娘の様子を紹介。

 

発表が終わってからの討論で、ある小児科の医師から、とても温かい、真心のこもったお言葉を頂戴しました。有り難くて、胸が熱くなりました。

 

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