小学校入学前の『子育て講座』


講師:スクールカウンセラー(臨床福祉士)

 

印象に残った部分を要約にてご紹介いたします

 

●5~6歳(児童期)になると、「ダンダン~スル」「~ダカラ~スル」「~ノタメニ~スル」という表現をするようになります。

それは、時間軸・因果関係を理解し、見通しがつくようになったためです。

しかし、小学校1年生の自分の力での予測はまだまだ不十分です。

「宿題せんかったらどうなるか分かってるの?」と言っても、子どもには分かりません。

「何回言ったら分かるの!」と夫やお姑さんに言われて、やる気がでるかどうか考えてみて下さい。

例えば「お料理が美味しくない!何回言ったら分かるの!」と言われ、『これから美味しいお料理を作りましょう!』と思えるかどうか…。

 

 

●子どもが物を取られて泣いて帰ってきた時、「取り返しておいで!」と言うと、母親から拒絶されたと思います。

取り返せないから泣いて帰ってきたのです。そんな時は「そう、貸してあげたの!」と、フレームをかえてあげましょう。

 

 

●子どもが、言いにくいことを、もじもじして話さない時には、ゆっくりとした口調で「どうしたの?」と聞いてください。

答えない時には、最低20秒は待ってください。

20秒待っても話さない時には、「また話したくなったら話してね」と言い、お母さんは引き下がることを覚えてください。

 

 

●注意する時には、『私は…』を入れてください。

「そんなんしたらあかんやんか!」「…すべきよ!」ではなく、「お母さんはそんなことしない方が良いと思うけど」「お母さんは○○と思うんだけどな~」と話してください。

まず本人に考えさせて、いろいろなスキルを身につけさせて、失敗から学んでもらいましょう。

 

 

●怒ってやめさせると即効性がありますが、副作用があります。怒るのは低レベルです。

子どもは、『感情的になれば人を動かせる、皆をコントロールするのには怒ることが有効』と思ってしまいます。

子どもに体力がついて親を超えるとき、親をコントロ-ルしようとします。

キレる子どもは、周りを動かすにはこれが一番と思ってしまった、かわいそうな子供たちです

 

 

●かっこいい親になるためのキーワードは『信頼』です。信用と信頼は違います。

信用には担保が要りますが、信頼には担保も何も無い。『まるまる、あんたオッケー!』で、取引が無い。

「どうしたの?」「どう思ったの?」「どうなったら良かったの?」と語りかけ、子どもが考える手助けをし、答えを出す手助けをしてください。

母親が自分の考えを聞いてくれることにより、子どもは『自分は愛されている』と実感できます。

 

 

●親業は期間限定です。残り10数年の期間限定の親業、よい援助をしてあげてください。