発達障害のある子どもの子育て

小学校と保育園・幼稚園の違い


・時間と場所が決まっている → 『枠』
・ノートにも罫線がある → 『枠』
・字の学習など → 『形』

書字などは単に字の学習ではない。枠の中に自分を納める勉強。対象をよく見る勉強。

幼児期は「命が躍動する<感じ・思う心の世界>」が大切。
児童期は「見分ける姿勢と力」が大切。

知的な営み→知的学習 『わきまえる』ことを学ぶ。

仲間関係の発達


1.場の共有
小学校低学年では同じ場所で同じ時間を(繰り返し)共有する人を『友だち』と言う。

 

2.活動の共有
小学校中学年になると(同じ目的を持って)同じ活動を一緒にする人を『友だち』と言う。下記の①で知的障がいがある人はつまずきやすい。
  ①ルールの理解と遵守の姿勢
  ②場の雰囲気把握
  ③適切な自己主張(相手の話も聞く)
 (④活動に必要な運動能力・器用さ)

 

3.体験の共有
小学校高学年になると、同じ活動を一緒にするだけでは友だちと呼ばない。心で感じ・考えること(内的体験)を共有する人を『友だち』と言う。


上記の2が出来たら、社会で生きられる。

情緒の成長・発達モデル


乳幼児期

甘える人・遊ぶ人⇒身体で関わる
 (甘えることが出来る→安心する→遊ぶ)

児童期

学ぶ人⇒行動で関わる
 (甘えると遊ぶだけでは充実しない。学ぶことで充実する。)

思春期

揺れる人・悩む人⇒心で関わる
※思春期は心の大震災 赤ちゃんのときに抱っこしてもらい、揺らしてもらうことを充分にしていると、思春期の揺れを受け止めやすい。

青年期

拓く人 (高校以降、30歳まで)

成人期

生み、育む人 (経済の自立・異性を受けとめること、これが出来たら成人期)

甘えることで体験していることは?


心地よい(ポジティブな)一体感・融合感

○この(ポジティブな)一体感を通して、母(社会)の世界を自分のものとして共有していく

○よしよし=ネガティブな体験をポジティブな体験に包み込む体験(不快で嫌なことが、心地よさの中にとけ込んで行く体験)

心の成長方向は、自分で自分をよしよしできるようになること 

(例 「今日は失敗したけれど、また今度頑張ればよい」と自分で自分を励ます) 

※自閉症障害の子どもたちは、何らかの(生物学的な)要因で、このポジティブな一体感をもちにくい