発達障害のある子どもの子育てを通して

診断について


子どもを診断する理由
子どもに発達障害のレッテルを貼るのではなく、先生の対応を変えるため。
子どもとの向き合い方にフィードバックさせるため。


診断を受ける時期
【理想】二次障害が無い状態で、4年生までに支援に繋がると後がやりやすい。

 

診断の意味 
 → だから何でも許すのではなく工夫して導く
 → 子どもの立場に立ち、行動を解釈するクセをつける

 

子どもへの告知

中学校入学前の春。
自分の弱み・強みを知って中学校に入学する方が良い。

宿題バトル


小学校中学年で宿題バトルを繰り広げると、親子関係が崩れる。

子どもへの対応


【○】落ち着くまで毅然と放置し、冷静になれば話し合う
【○】つらいねと共感する
【○】思いを受け止める
【○】譲歩案・妥協点までゆずる
【○】具体的方法を話し合う
【○】立ち直りをほめる
【○】優しく諭す 
【×】頭ごなしに叱る

 

ほめ方
【×】感動のない形だけのほめ言葉
【×】具体性に欠ける漠然とした表現
【×】子どもに分かりにくい方法・嫌がる方法
【○】直後にほめる
【○】何をほめているか伝える
【○】子どもに好まれる方法でほめる
【○】共に感動を感じる

【悪い例】
「やっぱりお母さんの言った通りでしょう」 → 親の手がらにしてしまう
「お前は本当に良い子やねぇ」 → 具体性に欠ける

【良い例】
 「お皿を洗ってくれて、お母さん本当に助かったわ」

 

しかり方・タイミングが良くないと…
・何回注意をしても同じ行動を繰り返す 
・しかる人がいないところで、同じ行動をする
・その場を取り繕うために、すぐにばれるウソをつく

就学までのポイント


・子どもの発達特性を知る
・「~なければ」の枠にはめ込まない
  【×】3才だからおしめが取れなきゃ
  【×】5歳だからお箸で食べなきゃ
・分かりやすい方法で介入し、子どもを導く
・保護者と就学前機関の関係作り

 

子どもがかわいいと思えること
この子と共に楽しく生きて行くんだ!!と心を切り替える

小学校でのポイント


・初めて学校文化にふれる
・基礎学力の定着 → 何年生だから何!と、惑わされない。
・他者への信頼感 → たった一人の先生、たった一人の級友、たった一人の親(親にも相性がある)で良い。
・自己への自信
   居場所がある → ブランコだけにしない
   級友・先生との信頼
   学習が分かるという経験
   敗者復活・充電の場所と時間

小学校での関わりのポイント


・居場所の確保は絶対 → 集団生活での安心感
・認知の特性 → 効果的な学習方法を考える → 目標の設定を検討する
・【×】犯人さがし → 親がいけない、先生がいけない、医師がいけない
・【×】だれのどこがいけない → 怒り・悲しみ 

思春期の子どもの親として 「親子関係」


・家族同士の穏やかでよい距離 → 母子関係が強すぎ、他の人は場外はダメ
・指導者でなく、理解者に → 知識があることと、良い親は別。指導はプロに任せる。いち親であって欲しい!
・親子の距離「つかず、はなれず、見落とさず」
・できて“あたり前”ではない → 仕事をしてあたり前
・発想の転換 

   「あなたのため」 → 実は私のため
   「がんばったらできる」 → 根拠の無い励ましはダメ。出来るものならもう既に出来ている。
・親同士が話し合うことが大切 

保護者に対して


・自分をいたわるのも大切
・自分の人生を考えることも大切