社会学博士のお話

いざこざが必要なわけ


保育士は子どもの何が気になるか?
・集団適応と他者関係が非常に難しい子ども
・気になるお母さんが増えた(社会関係が苦手)

ソーシャルスキル(社会関係)
・どうして社会と折り合いをつけるか
・どうして人と折り合いをつけるか

人との折り合い
・2歳半~ 相手に向って遊び始める
・3歳~ ソーシャルスキルが始まる 
           ↓
いざこざが始まる
いざこざを避けると自分作りが難しい

ちょっぴりした苦しみ → ソーシャルスキルを身につける

苦労の免疫性


国際学習到達度テストで、日本の子どもたちの学力が落ちてきている。
国語や算数は出来ても、理解力が乏しい。

子どもの学力低下の主な理由
・子どもに目的が無い
・学ぶ意欲がわかない

 

人生を生きるためのテストはマークシートではない。
「自分ならどうするか?」と考えることが必要。

親は自分の子供がグローバルな世界で生きて行けるか考える必要がある。
小さい時から苦労というワクチンを注射しておく → その人は生きていける

社会的に生きていくスタート


乳歯が永久歯に生えかわるまでの子どもは、永久歯に生えかわったあとの子どもとはまったく異なった存在です。
乳歯が永久歯に生えかわるに際して、子どもの成長に完全な転換が生じると考えねばならない。
(ルドルフ・シュタイナー 人間理解からの教育 筑摩書房 1996)

子どもは5~6歳で歯が生えかわります。人の生涯に二度とこんなに硬いものは出てこない。
歯が生えかわるまでに、他者のものを自分に入れる。

歯が生えかわる → あなたの体は一人前
歯が生えかわる → 社会的に生きていくスタート

私の場所


空間がはっきりしていること → 子どもが安定する


≪保育園や幼稚園≫
靴箱やロッカーの自分の印 → 私の場所 (目印ではない)
≪家≫
家の中の30cmの空間 → 靴・鞄・おもちゃなどを『私の場所』に入れさせる